タクシーはバスや電車と同様、身近な交通機関として皆様に親しまれています。
バスや電車と違い目的地までの時間を個室のようなリラックスした空間で過ごすことができ、乗り換え不要で自動的に送り届けてくれるのがタクシーの魅力。
そんなタクシーには利用目的や状況に合わせていくつか種類がありますので、解説していきます。
用途によって違う7種類のタクシー
一般的にタクシーと言えばセダンタイプの車両が多いですが、実は他にも様々な種類のタクシーがあります。
車椅子のまま乗車できるタイプや介護保険が使えるもの、他の乗客と乗り合わせるタイプや観光に特化したタイプなど、用途によって多岐にわたっています。
ここでは7種類のタクシーについて詳しく紹介していきます。タイプによっては必要な資格が存在するものもありますので、自分がどんなタクシードライバーを目指したいか参考にしてみて下さい。
一般タクシー
一般タクシーは街で一番見かけるタイプの車両です。
駅やホテルや公共施設などで付け待ちしたり、流し営業でお客様に利用して頂きます。車両は小型~中型車がほとんどで、タクシー求人では未経験者や女性を積極的に採用している会社が多々あります。
ハイヤー
ハイヤーは一般タクシーと比べて質の高いサービスを提供します。
タクシーと違って流し営業や付け待ちはせず完全予約制で貸し切りの送迎車。車両も高級車である場合が多く、企業の役員や海外のVIPの送迎に利用されるため一般タクシー以上に接客や礼儀・教養など高い基準が求められます。
個人よりは会社として利用されるのがほとんどで、料金も高めに設定されています。
介護タクシー
介護タクシーは介護保険の対象となり、高齢者や障害者など身体的に介護を必要とするお客様を対象としたタクシー。車椅子ごと乗車できる車両やリフトが設置されている車両もあります。
介護タクシーの運転手になるためには「ヘルパー2級」や「介護福祉士」の資格が必要となり、目的地へ送迎するだけでなくお客様の自宅ベッドからタクシー乗降のサポートなども業務に含まれています。
着替えや食事の介助、病院への付き添いを行うこともあります。今後ますます高齢化社会を迎える日本では、さらに需要が高まるサービスと考えられます。
福祉タクシー
福祉タクシーは身体障害者のお客様の移動を対象としたタクシーです。介護タクシーとは違って「高齢者」は対象となっておらず、通院や旅行や観光など様々な目的で利用されています。
福祉タクシーのドライバーになるためには特別な資格は不要で、2種免許だけで十分です。
また、福祉タクシーは介護保険の対象にならないのでどんな目的でも利用可能。普段の買い物やお出かけなど、利用者が好きな目的で使えます。ただし乗務員に「介護職員初任者研修以上」の資格がない場合は、タクシーの乗降に家族や付添人のサポートが必要となります。
乗り合いタクシー
乗り合いタクシーは同一方面へ向かう不特定多数のお客様が相乗りするタクシーです。路線バスを運行できない地域や、他の交通機関がない地域で利用されています。車両は9人乗りのジャンボタクシーが多く、バス運転手のような仕事内容です。
ちなみに乗り合いタクシーは道路交通法に定められた「特定旅客自動車運送事業」となりますので、運用する際は国土交通省の許可が必要となります。
観光タクシー
観光タクシーはその名の通り観光地巡りに特化したタクシーで、運転だけではなく観光名所の案内も行います。
観光タクシーはタクシー会社で決めたコースを巡るほか、お客様が行きたい場所を自由に決めて移動することもできます。
利用には事前の予約が必要となりますが、距離ではなく時間による定額料金となっているので、時間内であればお金の心配をせずに利用することができます。
ただし、観光タクシーは観光に特化したサービス。観光名所や美味しい食事処のほか、穴場やガイドブックに記載されないような名所の知識やコミュニケーション能力が必要となってきます。
白タクシー
白タクシーは営業に必要な許可を受けず、自家用車で営業しているタクシーのこと。法律上では違法に当たるため取締の対象となります。
白タクシーと一般タクシーの違いはナンバープレートで、営業許可を受けているタクシーは緑プレート。自家用車を使う白タクシーは白プレート。このナンバープレートの色から白タクシー(白タク)と呼ばれています。
ただし、近年では過疎地など一部の地域では白タクシーの営業に関して規制を緩和させる動きが進められているのも事実です。
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