タクシードライバー(運転手・乗務員)の勤務体系
タクシーは24時間可動しているので、皆さんタクシードライバーは「長時間勤務」「残業が多い」といったイメージがあるのではないでしょうか?
確かに1勤務あたりの拘束時間が長いケースはありますが、実際は法律に基づいて働く人の健康を考えたものになっています。
ここでは、タクシーの4つの勤務体系について詳しく紹介していきます。
隔日勤務
隔日勤務は一番稼ぎやすく一番休みが多い勤務体系。
タクシー業界では隔勤(かっきん)と呼ばれており、タクシードライバーの主流になっている勤務体系です。
昼日勤と夜日勤を通しで働くような勤務形態で、1日働いて1日休むというイメージ。勤務時間内に必ず3時間の休憩を取る決まりになっており、1回の勤務時間は20時間程度となります。
隔日勤務だと1ヶ月の出勤回数は12日前後となりますが、安定した休みが取れる上に夜営業できるので稼ぎやすいと言えるでしょう。
また、タクシー業界は厚労省の指導で1ヶ月の拘束時間262時間以内、1勤務の拘束時間は休憩含め最大21時間と決められ厳守されています。この決まりの中で過労にならないようシフトが組まれるので、タクシーは「長時間勤務や残業が多い」というイメージは間違ったものと言えます。
隔日勤務まとめ
- タクシードライバーで最も多い勤務体系
- 1勤務最大で21時間(休憩3時間含む。シフトはタクシー会社によって様々)
- 休みが安定していて自分の時間をゆっくり取れるが、1勤務の拘束時間が長い
昼日勤
昼日勤は一般的な会社員のように日中働く勤務体系です。週5~6日、主に早朝(6時~8時頃)から夕方(16時~18時ボロ)まで勤務。1回の出勤は8時間+休憩1時間が主流です。
早朝は通勤でタクシーを利用するお客様や病院へ向かう高齢者などが多く、時には空港など長距離のお客様を乗せることができる場合もあります。
夜営業がないことで女性や高齢の方に人気ですが、稼ぎ時の夜に営業できないドライバーを増やすのは会社にとってリスクとも言え、昼日勤限定の求人は少ないのが実情です。
規則正しい生活を送りやすいですが、稼げる金額は隔日勤務や夜日勤に比べると低い傾向にあります。
昼日勤のまとめ
- 一般的な会社員のような勤務体系
- 拘束時間は8時間+休憩1時間が主流
- 夜営業がないので酔客とのトラブルなどは少ないが、他の勤務体系に比べると稼げる金額は低い
夜日勤
夜日勤は昼日勤と反対に、夕方~夜間~明け方の時間帯で働く勤務体系。勤務時間帯はタクシー会社によって異なります。
夜間は深夜割増料金(22時~5時が多い)の時間帯が長いため日勤に比べて稼ぎやすく、終電を逃したお客様など長距離利用なさってくれるケースもあり効率良く稼げる時間帯。
しかし、日勤に比べて酔客とのトラブルが起きやすいこと、昼夜逆転の生活リズムになってしまうことがデメリットと言えます。
稼ぎたい人や体力のある人には人気の勤務体系ですが、稼げる時間帯は希望者が殺到するため、夜日勤限定の求人は現状少ないです。
夜日勤のまとめ
- 深夜割増もあり稼げる時間帯の勤務体系
- 拘束時間は8時間+休憩1時間が基本
- 酔客とのトラブルや、昼夜逆転による健康上のリスクがある
定時制
定時制は、タクシー会社では「アルバイト」や「パート」のような勤務体系のことを指します。
正社員に比べ2/3程度の勤務日数となっており、「定時制の隔日勤務で月8勤務以内」「定時制の昼(夜)日勤で月16勤務以内」となります。
一般的には定年退職者・年金受給者がタクシードライバーとして働く場合は定時制の勤務体系になるようです。
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