タクシー業界に興味がない人でも「タクシードライバーになるためには二種免許が必要」と知っている人が多いと思います。
この「二種免許」とは道路交通法における免許区分の1つ。お客様を乗せて目的地へと運ぶタクシー運転手は全員所持している資格です。
ここでは、そんな二種免許について詳しく紹介していきます。
二種免許の詳細
正式名称
普通自動車第二種免許(普通第二種免許)
概要
車(タクシー、ハイヤー、バスなど)を運転してお客様を有償で運送するサービスを「旅客自動車運送事業」といい、この旅客運送運転を行う場合は二種免許が必要となります。
ただし、タクシーやハイヤーでもお客様を乗せない試運転や回送運転など、旅客運送運転に当たらない場合は二種免許は必要ありません。
受験資格
- 21歳以上であること
- 一種免許の取得から3年以上経過(免許停止の期間を除く)
- 視力が片目で0.5以上かつ両目で0.8以上(眼鏡・コンタクト可)
- 深視力が規定回数検査し平均誤差が2センチ以下
- 10メートルの距離で90デシベルの音が聞こえる(補聴器の使用不可)
- タクシーの運転に支障をきたす恐れや身体的な障害が無く、問題なく日常生活を送れること
説明
二種免許は1956年8月1日に導入。当時の日本は急激な経済成長の時代で、旅客運送業界は利用者と車両数の増加に伴い事故も増えていきました。この時は一種免許(現代の普通免許)で旅客運送を行っていたんです。
しかし、事故の増加という背景を踏まえ安全な旅客運送を実現するため、ドライバーにはより深い知識や技術や心構えが求められることになりました。
これが二種免許が生まれた大まかな理由です。
一種免許のように単純に車を運転するだけではなく、さらに高いレベルで安全と技術を義務化したのが二種免許。まさに公道のプロと言えるでしょう。
二種免許で運転できる車はナンバープレートが緑色になっているのが特徴なので、街でタクシーを見かけたらチェックしてみて下さい。(軽自動車の場合は黒色が採用されています)
取得方法
二種免許は「教習所」や「合宿」で取得可能となっています。
教習所だと「最短9日で取得」、合宿だと地域によって差はありますが「最短7日で取得」といったところです。
教習所・合宿で卒検を合格したら、いよいよ運転免許試験場で本番の学科試験となります。学科試験は90問の文章問題(1問1点)と、5問のイラスト問題(1問2点)が出題され、90点以上で晴れて合格です。
ちなみに、タクシー会社に就職する際は二種免許を持っていなくても大丈夫な場合が多いです。多くのタクシー会社で二種免許取得をバックアップする制度を設けており、取得費用を会社が負担してくれるケースが多いです。
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